預金から投資へ
預金から投資へ変えましょう。
理由はたった1つ。そっちの方が経済が回るから。
経済が回れば、個人の財布も潤います!
預金
銀行にあずけて、金利もらえます。金利は本当に微々たるものです。資産運用というより、安全確保のためという感じですね。
金利はだいたい
0.001〜0.02%
三菱東京UFJ銀行でしたら0.001%です。この数字、非常に小さいですよ。
100000円預けていれば100001円になるという具合です。
金利で10000円増やしたければ10億円預けていなければならないという。
(ビル・ゲイツなら9兆円の資産があるので、金利だけで9000万円入るわけですが)
いずれにしてもお金が増えることを預金に期待するのは無理です。
投資
株式投資を考えましょう。
1000円の株が1010円に上がることはザラです。1%の上昇です。これだけで、預金に比べて約1000倍の増加が見込めます。
もちろん投資だと減ることもあるわけです。預金ならば減らないということを考えれば、一種のギャンブルに見えなくもありません。しかし、もしも、ある程度価値が上がることが見込めれば、誰しもが預金よりも投資を選びたいと思うはずです。
そして実は、ある程度上がることを見越した投資はできます。
そうであれば、やはり預金から投資へ変えるべきです。
投資で失敗するパターン
ハイリスク・ハイリターンを求めた一点集中型
上昇する株価をピンポイントで狙えばハイリターンが見込めます。しかし当然リスクも同様に高くなります。
だいたい上がるときは緩やかなくせして、下がるときは急です。上がり始めてから、さらなる上昇を待とうと思っても、気づいたら急に下がっていて絶望することが必ず一度は起こるでしょう。
上がりそうだということが見込めても、実は意外と売りどきがわからなかったりします。ついつい欲は出てしまいます。しかも、普通は上がりそうだという見込みも中々つけられるものではありません。
一点に集中した投資はあまり好ましくないということを念頭においておきましょう。
短期的なトレードを繰り返す
それならば儲けが出たらすぐに確定してしまえば良いのではないでしょうか。欲を出さず、利確と損切りを徹底するという方針です。
自分でルールを「いくら儲けたら確定する」、「いくら損失が出たら諦める」というふう作って、あとはそのとおりに取引をする方法です。いわゆるアルゴリズムトレード。
結論を言えば短期的なトレードで、個人が儲けるのはかなり難しいです。
株式取引はもはや、大企業のアルゴリズム間の戦いとなっています。
ここには経済の動向という観点以上に、儲けるための言わば騙し合いのプログラムが戦争をくり広げているという部分が大きいのです。この荒波に立ち向かわなければならない短期的なトレードは完全にギャンブルなんです。全くもって投資とは異なる活動です。
利確と損切りを徹底したところで、株式の選定を誤り、損切りを繰り返し続ければ、あくまで損失が溜まっていく一方です。しかも、株式取引には手数料がつきます。資産の上下がトントンだったとしても、実は証券会社にただただお金を持っていかれてしまうだけになります。
果たして大企業が作ったアルゴリズム以上に有能で、更に手数料もペイできてしまうほどの儲けを短期取引で出せるでしょうか。諦めたほうが良いです。
以下の書籍は、金融の世界でのアルゴリズムの活躍(侵食?)を生々しく語っています。
リスクを減らす分散投資
一点集中型では、それがコケたらもうおしまいです。複数の株を短期決戦で扱う場合も手数料や企業のアルゴリズムとの戦いが待っています。
リスクを減らすための基本的な方法は、いろいろな株式に投資を分散させることです。
具体的には、Aが上がったらBが下がるという関係が見込める株価をいつもセットで買うのです。
儲けが減るじゃないか!と思うかもしれませんが、損も減ります。リスクを減らすにはまずこれを真っ先に検討しなければなりません。
あとは上手く、Aが上がったらBは下がるんだけども、Aの上がり幅の方が大きいというペアをたくさん見つけることです。
要するにAとBの平均が上がりさえすれば良いのです。
これさえできれば、経済の流れが読めなくとも、株の関係性だけ分かっていればなんとかなるということです。当然、株の関係性なんてものも普通は分かりませんが。
しかしこれを解決する方法が実はあります。
賢いETF投資
ETFとは
ETFとはインデックスファンドと同等のものです。
基本的に違いは
- ETFは上場している
- インデックスファンドは上場していない
ということだけです。別に何も特別なことを考える必要はありません。
ちなみにインデックスファンドとは
インデックスファンドとは、ファンドの基準価額がある指標(インデックス)と同じ値動きを目指す運用をする投資信託のこと。パッシブファンドとも呼ばれる。
(wikipedia)
です。
例えば日経平均株価というインデックスと同じ値動きを目指すのであれば、日経平均株価の算出の中で使われている株を全て買えば良いということです。そうすれば、値動きは当然同じになりますよね。
要するに何かしらの指標を決めて、いろいろな株をパッケージングしたものです。
日本の自動車業界という指標を考えれば
(トヨタ、日産、本田、スバル、スズキ、マツダ)
という株を適当な割合で買ってパッケージングしているという具合です。これは自動車業界の平均を買っているということになります。トヨタと日産が競争をしていて、どちらが勝とうが、自動車業界が平均的に上がりさえすれば、このパッケージの価値は上がるわけです。
ETFを買うというのは、何らかの平均を買っているということになります。
ETFを買うというのはそれだけで、ある種の分散投資をしていることになるのです。
ETFを組み合わせる
自動車業界を買うにしても、単一の株ではなくETFで買うとリスクが減ります。
更にETFとETFを組み合わせると良いでしょう。
○○業界と××業界がライバル関係にあるとすれば、2つのETFを両方買ってしまうのです。○○業界のどこが勝つのか、そして××業界のどこがコケるのかなど細かいことは関係ありません。2つの業界の平均が上昇していればそれでいいのです。
これらを行うことで、自然と分散投資が完成していきます。
そして肝心なことを言わなければなりません。
世の中に出回っているETFというのは、ある会社の株をまとめたものであったり、更に上記で説明した○○業界と××業界を更にまとめたものであったり、規模は様々ということです。
従って、ここで言う「ETFを組み合わせる」ということが既に行われたETFが販売されているのです。
ETFは元々プロ仕様
そして、それらのETFはプロが作っているということも忘れてはなりません。プロたち(ファンド企業)は、同じようなパッケージングを使って自身の資産を増やしています。
企業の資産運用戦略に、自身のお金を託すことになります。
どうでしょうか。自分であれこれ買うよりよっぽど信頼できないでしょうか。ETFを作った企業側も自身の資産運用で必死に真剣に考案したものであるはずです。
投資は経済の成長を信じること
価値が上がる=成長している
ETFが有用な投資方法であることを説明しましたが、その基本は分散投資であり、そして市場の平均を買うことにあります。このような方法で資産が増えることを狙うというのは、言い換えれば、その着目している市場が成長することを信じているということです。
極端な話、世界経済のETFを買ったとすれば、そのETFの価値が上がるのは、世界経済が成長をした時です。
従って、我々の暮らしが今後良くなることを信じる、あるいは願うのであれば、世界経済のETFを買うというのは非常に合理的な方法なのです。
投資をすることで成長を促す
投資を行えば、そのお金を投資された側は新たなるイノベーションに使うことができます(本来投資とはそういうものです)。投資は単なるお金儲けだけではなく、そして成長を信じて傍観するだけでなく、成長の応援にもなるのです。
預金から投資へ全体的な移行
今預金口座に眠っている多くのお金が、市場に回れば、世界経済は平均的には成長するのではないでしょうか。
もちろん、細かく企業を見れば浮き沈みがあることでしょう。しかし、平均的に投資を行うことを決めており、かつ、経済の成長を信じれば(応援すれば)、結局は資産は増えるのです。
実際には世界経済すべての株を買うことはできません。一人勝ちを目論む人も中にはいます。ですから、現実的にはETFを自分で選んで上手く運用する必要があります。
そうだとしても、もう少し投資が高級な存在ではなく、広く一般的に広がることを願いたいです。
以下の書籍はETFに関してわかりやすく、ポートフォリオの例なども載せながら説明しています。「絶対儲けられる!」などのような胡散臭さは全くありません。
現実を見据えた堅実で、かつ、実用的な書籍です。