日の出

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就職活動・面接における重要な心構え

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はじめに

ここでは就職活動・面接における重要な心構えを書いていく。人生は1度きりしか無く、しかもその人生は自分の目線でしか送ることが出来ない。ということで、この記事で書かれている内容は当然、僕目線での人生経験で語られる内容に限られる。

 

ここで書く内容は、人間と対面するときの姿勢や心構えである。従って、面接は当然射程範囲内だし、もっと長い目線で効いてくる内容である。

 

 

 

就職活動での面接とは

 

就職活動の大前提

 

・応募者は働きたい

・応募者はどこでも良いから働きたいというわけではない

・募集者は人を採用したい

・募集者は誰でも良いから採用したいというわけではない

 

上記のことは恐らく真っ当な事実であると思われる。

 

応募者は労働が好きかどうかは別として、金銭的な事情も含み、働きたいのであり、そしてふさわしい場所を選ぼうとしている。もしもどこでもいいなら就職活動で苦しんだり、検索を掛けたりなどしない。どこでもいいならアルバイトをしておけということである(当然、金銭的な事情によってこれは却下されるのだろう)。

 

募集者が、面接で相手をケチョンケチョンにして落とすことが目的ということは考えられるだろうか。もしそうなら余程大層な余裕のあるドS企業である。即戦力なのか長期的な目線なのかは分からないが、採用したいからわざわざ時間とお金を掛けて採用活動をするのである。

 

面接とは合意を計る対話である

 

働きたいけど、どこでも良いわけではない。

採用したいけど、誰でも良いわけではない。

 

この2つの考えを、お互いに意見交換し、条件が合って可能ならば合意したいというのが本来の面接の立場である。

 

だから、本来、採用というのはお互いにWin-Winになっているはずである。「働きたい場所として選ぶ」ことと「採用したい人として選ぶ」が一致したという状況である。

 

 

面接の結果とは

既に述べたが、採用が決まるというのはWin-Winの関係である。では、採用されない(あるいは採用しない)というのはどういう関係であるのか考えてみてほしい。ここでLose-Loseの関係であると考えた人は相当悲観的な試行に陥っている。あるいは企業-学生において、Win-Loseであるということもない。

 

採用されなかったという結果は一切何でも無いのである(時間とお金を使ったという意味では、損かもしれないが、対話をしてみるまで分からないものなのでこれは仕方のないことである)。

 

これは「no deal」という選択である。お互いの考えが合っていないので、仮に入社してしまったらどちらかがLoseとなってしまう(企業からすれば育成するだけして逃げられる。あるいは、新入社員が思ったような仕事ではなく苦痛を感じる)。

 

企業-学生において

 

Win-Win:採用

Win-Lose:(新入社員が)ボロ雑巾のように働かされる

Lose-Win:(企業が)リストラに厳しい社会で、やる気のない社員を養う

Lose-Lose:(新入社員が)やりたくない仕事をし、成長なく転職し、育成期間が無駄となる。

 

 

目指すはWin-Winである。選考が途中で終わるというのは、最悪のケースを避けた無難な選択であり、決して企業が傲慢なわけでも、学生がダメな奴というわけでもない。ただ合わなかったのである。

 

現実の就職活動

現実に巻き起こる問題点

しかし僕は現実の就職活動が上記のとおりになっているとは思っていない。

 

ハッキリ言って理想を語っただけである。なぜかというと、誇張などを含めて、企業も学生も恐らく嘘を吐くからである。そうなれば容易に、「Win−Winだと思ったらそうではなかった」ということが起こりうる。

 

誤った採用が起これば、本来Win−Winとなるべき学生が弾き出されることが起こる。

 

ともすれば、弾き出されないための方法が必要になる。所謂面接テクニックである。

 

このような状況における学生の心としては、とにかく内定をもぎ取って、あとから本当に就職する場所を選べば良いというものである。そして、企業には余計な志望者がたくさんいるので、なんとしてでも選別しつつ、蹴られることを想定したマージンを考えながら採用を行わざるを得ない。

 

企業は端から学生を疑って掛かっているので、やけに横柄な態度になる人も出てくる。よもすれば最初から落とそうとしてんじゃないかというレベルの態度の面接官も出現する。学生はこれに負けじと、印象の良いセリフとメンタリティを備えて面接に挑む。

 

本来の目的など失われる。

 

学生はともかく内定をもぎ取りまくり、企業は学生の真実を暴くという作業に没頭する。壮絶なライアーゲームの始まりである。

 

互いがWin−Winの合意ができるかを確認し合いながら話せば、そのような事態は起こらないはずである。もちろんくだらないライアーゲームにおけるどちら側の言い分も、素晴らしいとは思わないが仕方ないことではあると感じる。

 

恐らく、多かれ少なかれ程度の違いはあれど、このような状況は人間同士である限り起こりうるであろう。しかし、新卒一括採用、かつ終身雇用の根付いた日本では、採用も就職も一発勝負なところがあり、必死になりすぎてしまう。失敗ができないのである。結果として、深刻なライアーゲームが開催されているように思われる。

 

学生が内定をもぎ取りまくるのが目的であると勘ぐっている企業は「第一志望です」というその言葉を聞いて安心したがるし、学生はそう言わないと信用してもらえないと感じているので嘘でも「第一志望です」と言うのである(本来そんなことはどうでもいいはずである。というよりWin-Winの関係が数ある企業の中から最も強く結べるかなど、最初から分かっているはずがない)。

 

現実の就職活動における方針

上記に述べたことを完全に理解しておけば、就職活動で取るべき対応を明確に考えることができる。ただし、その方法は一通りではない。どのような方針で対応を考えるかによって、大きく2つに分けられる。

 

1.あくまでWin−Winを追求する

2.(醜い)現実の中で最善を尽くす

 

あくまでWin−Winを追求する

こちらの方針の利点は明確で、

 

採用が決まったときには相当納得の行く企業で働くことができる。

 

ただし、就職活動において企業側がこの方針を貫いてくれるとは考えられない。ライアーゲームを繰り広げる学生のうちの一人だと勘ぐられることもあるし、その結果、口の上手い他の学生に弾き出されることも生じうる。

 

フラストレーションもかなり溜まる事が想定されるだろう。

 

もちろん、本当にWin−Winを追求する企業も中には存在する。外資系で通年採用をしているような場合はこの立場であることも(日本法人であっても)考えられる。それは、リストラに対する考も違えば、終身雇用なる概念もそこまで強くないため、取ってみてダメなら後で待遇を変えるということが柔軟に可能だからである。

 

もちろん日系でかつ終身雇用を掲げる企業でも、Win−Winを追求するところは存在するだろう。あくまで「終身雇用が無ければ採用に慎重になり過ぎずに済む」というだけで、時間と手間を掛けて本気で採用活動を頑張り、終身雇用で一緒に成長したいと願う企業も存在する。

 

(醜い)現実の中で最善を尽くす

もう一方の方針は醜い現実が、自身でどうしようもできないことを認め、ライアーゲームが繰り広げられている現実を受け入れながら最善を尽くすことである。治安の悪いところで自分の身を自分で守り、罪悪感を抱えつつもアウトローに生き抜くような感じである。

 

こっちの場合には、罪悪感が大きくなりすぎて精神が崩壊しそうになるケースがある

 

メリット(と言っていいのかは知らんが)は、相手の理想像に近づくような人間性を作りあげ、それを示すような対話に持っていくことができる点である。

 

本当は相手もWin-Winが良いということは分かっているので、戦略は極めて明確である

 

なんかよくわからないが、自分が凄い人間であるとアピールしたがるホラ吹き野郎とは一線を画す人間となれる。正直、ただのホラ吹きである人間は意外と簡単に分かってしまう。

 

後にも述べるが、決して過去の事実に嘘はつかなかった。これをやってしまうと非常にまずい。やってもいないことをやったとは言ってはならない。過去は変えられない真実であるため、対話の中で矛盾が出てくる。矛盾が出ないようなストーリーを相手の質問に応じて動的に組み上げることは相当難しい(人狼ゲームなどの難しさ・面白さはそこにある)。

 

 

就職活動における対策

さて、就職活動を控える(している)学生にとって一番の本題であると思われる。しかし、残念ながらここだけ読んでも意味はない。大事な概念は上記までに述べてきた。ここでは、その具体的な話を述べる。

 

Win-Winを貫く方針

こちらの方針を取る場合、現状最も良い方法はインターンシップへの参加である。ここで実際に会社の環境を知り、自分のことを知ってもらい、合意に至りうるかを確認する。インターンシップは採用に関係ないという文言はよく見かけるが、本来の面接の目的を考えれば、インターンシップはその目的を達成する上で(面接事態よりも遥かに)正当な手段である。

 

数十分の面接と数週間のインターンシップ、どっちが互いを知れるかなど明白である。

 

もちろんここで、「合わないな」ということを確認するのも重要なことである。「no deal」はどちらもLoseにはなっていない。

 

インターンシップで気に入った企業だと思ったならば、お礼の手紙を書くなども大事なことである。ここらへんは就職活動のテクニックとして当然であるが、そんな小手先のことは考えずとも、もしも互いに合意を意識しているのならば、本当の就職活動解禁まで互いのことが気になっているに決まっているのである。

 

従って、ルール上連絡を取れないなどのことが言われていない限り、インターンシップ後に積極的に連絡を取り、会社に乗り込んで面談を自らセッティングしにいっても構わない。

 

当然、社会人は忙しいので、時間の都合上面談が困難な場合もあるが、その提案自体を(最初から嫌われていない限り)嫌だと思ったりはしない。これは自分自身が(それ相応の大企業で)実際に行ったことであるため、間違いない。

 

あとは、何度もいうが、就職活動のときに選考が途中で終わることで一々落ち込まないことである。目指すのはWin-Winだけでありno-dealは悪くはない。当然、選考を途中で断ることも躊躇いなく行っていい。これが本来の姿である。

 

 

現実の中で最善を尽くす方針

これは多くの就職活動テクニックのブログや記事で紹介されている方針であるため、特段、取るべき行動として述べることはないのだが、心構えとしては

 

本来はWin−Winが理想である

 

ことを忘れてはならない。就職活動のテクニックに没頭していると、いつの間にか自己暗示に掛かり、自分が本当にそういう人間なのだと勘違いも生じてくる。そうなると

 

本当は働きたくもない会社に自分がマッチした人間であると錯覚する

 

ことが起こってくる。そして本当にそこに入社して、後悔するというケースはたくさんある。

 

だいたい、Win−Winを目指していたことを忘れ、内定の数だけが目標になり、相手を知るという重要な要素を忘れてしまうのである。面接で合意を計るという本質から完全に外れ、本当に相手の理想像の人間になってやるという、謎の社畜精神を自ら育ててしまうのである。

 

Win−Winが本来目指すべきものであると理解しつつ、ライアーゲームが繰り広げられている世の中で、少なくとも自らのWinを勝ち取りに行くことを目指さなければならない。

 

 

そして面接では、決して過去の事柄には嘘をついてはならない。条件によって都合の悪いことにお茶を濁すことは器用さ次第では行っても良いかもしれないが、嘘を貫き通すのは意外と難しいのである(そして何より相手に失礼である…)。幾つかの面接の中で矛盾が生じてきてしまうため、絶対にやってはならない。

 

ただし、誤弊を恐れずに述べるならば、未来の自分が嘘をつくことにはなるかもしれない、という内容は言ってもいいだろう。例えば、特に興味がないことにも「やってみたい」と答えたり、「自分は◎◎な成長を遂げ、××に貢献できる」などと答えることである。

 

こんなことは何の保証もない、ただの気持ちの問題である。やってみないという心意気や、貢献できるという話は、会社に入ってからでないと事実であるかが確定しない。当然、面接の中で過去を深堀されたところで矛盾など生じ得ない。また、本当にそれは今後の頑張り次第で何とかなるかもしれない。

 

しかし嘘つきも多い中で、過去に矛盾を持たず、第一志望ですと述べ、企業がやってほしいことをやってくれると宣言してくれる受験者がいたら嬉しいに決まっている。面接官も企業で働く人間であるため、コイツを採用して大丈夫なのか?という心配を抱えながら働いている。なので安心が欲しいものなのである。

 

ハイブリッドの方針

そして当然であるが、2つの方針をハイブリッドするのが最も現実的には良いであろう。

 

インターンシップなどでWin−Winを徹底的に追求しつつ、本採用の面接が始まったら、口の上手いホラ吹きに弾き出されぬように現実の中で最善を尽くすのである。

 

自らの得意な分野とやりたいことを明確に述べ(自らが目指すWin)、そのエビデンスを過去の経験から立証する。そして、それらが相手にどんなメリットを及ぼすのか(企業のWin)を説明し、必要に応じて将来の自分のキャリアプランと成長の可能性を相手の欲する人材と一致する話にしておいてストーリーを補強する(未来に対する確証のない宣言。しかし面接官にとっての安心材料)。

 

忘れてはならないのはWin−Winが目的であること。

 

あまりに将来への期待を膨らませ過ぎると、企業側に取ってはLoseな採用となり得るかもしれない。しかし、現実の採用活動ではそうも言っていられないだろう。意地でも自分のWinは確保しなければならない。

 

それでも企業に入って働けば、今度は力強い戦力を欲する側になる。もしも企業にLoseをもたらす人が大量に入ってくることを許す状況が続けば、苦しくなるのはむしろ自分達である。

 

 

 

 

 

 

やはり、どこかでこの混沌とした採用活動それ自体を見直すことが必要だろう…。

 

 

 

オススメの書籍

面接のテクニック本など、おそらく糞の役にも立たない。しっかり人としての考え方、接し方を学び、更に現実を踏まえて臨機応変に対応するしか無いのである。

 

それらを学ぶために本当にオススメの本を2本厳選する。

 

 

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